1.90代の親に依存するような生活では、長く持ちませんよ! |
コロナ禍で勤務先が倒産したり、人員整理により、職を失う方が増えています。
再就職ができればいいのですが、できないときは失業となり、在宅で過ごす時間が増えていきます。
そうなると、結果的に、ますますニートやひきこもりが増えてしまいます。
最近、ニートやひきこもりを象徴する事件が勃発しました。
埼玉県ふじみ野市で起きた医師を人質に取り、猟銃を持って立てこもった事件は大変話題となりました。
当初は、60代の容疑者の男性が90代の母親の診療を担当していた医師の診断に腹を立てていたかのように思われました。
しかし、実際のところは、この容疑者が母親の年金をあてにして生活していたのだが、母親が亡くなったため、収入源が絶たれたため、やけになって起こした事件というのが真相でした。
要するにニートやひきこもりが60代になっても定職にも就かず、収入がないため、90代の親に依存していただけです。
以前、8050問題を記事として掲載したことがありましたが、さらに状況が長期化し、悪化したのが、「9060問題」です。
※8050問題の末路とは参照
これは90代の親が、60代のひきこもりやニートの子の面倒を見ている生活状態です。
普通であれば60代の子が90代の親の面倒を見るのでしょうが、60代になっても、自立できていないため、親のすねをかじっているだけのひもであり、クズである状態です。
90代と言えば、常識的には子の面倒を見ることができるような年代ではありません。
自身の健康問題や介護問題を抱えているケースも多い年代です。
それにも拘らず、60代の子の生活を支えているということが、極めて問題なわけです。
子を甘やかしているがために、子には自立心は全くありません。
60代の子の方はずっと支えてもらっているため、親の面倒を見ることができません。
しかし、そんな生活は長くは続きません。
親が要介護や入院、あるいは死亡すれば、生活を支えてくれる人がいなくなるわけですから、自分で炊事・洗濯・掃除をすべて行わなければなりません。
しかし、現実的には、そのようなことができず、無気力状態(セルフ・ネグレクト)となり、部屋の中はゴミ屋敷になることも起こりえます。
そうなると、孤独死へ向けて一直線です。
ですから、9060問題の行き着く先には、孤独死が待っており、何も対策を取らないと悲劇が起きるだけです。
稀に上記のように立てこもり事件のような犯罪に走る輩も出てきます。
最悪な場合は、親が亡くなった後、子も共倒れとなり、亡くなってしまうことです。
つまりは親子で孤独死状態となりうるということなのです。
そのような孤立無縁な状況から脱するためにも、行政や介護の専門家や地域包括センター等を活用することを薦めることも大切です。
コミュニティの力を借りて、つながりを確保するのです。
家族以外の他者との交流が必要不可欠です。
つながりがあれば、いざというときに助けてもらえる可能性があります。
また、経済的に自立できるように、在宅でもできる仕事やアルバイトやパート、副業等で収入を得る手段を確保することも大事です。
さらには、自分自身の健康管理を怠らないためにも、まずは散歩からでも始めることです。
ひきこもりやニートを抱える家庭は、先々のことを考えて、終活を行うことやサバイバルプランの設計を行う等の事前の対策が肝要です。