1.単身者の終活とは |
少子高齢化社会の行き着く先は、超単身社会です。
老若男女問わず、ひとり暮らしになる方が増大するわけです。
ひとり暮らしの場合、病気や不慮の事故等により、ある日突然、意識がなくなったり、体を動かすことができなくなり、起き上がることすらできなくなることも起こりえます。
そうなると、誰かの助けが必要となりますが、助けてくれる人がいる方はまだいいのです。
問題は、誰の支援も得ることができず、そのままお亡くなりになる方もいます。
単身者は常に孤独死に直結するリスクを負っているわけです。
そのようなことから、年齢的には若くても終活を始めておこうと準備する人も増えています。
いざ、終活を始めようと思い立っても、何から手を付けたらいいのかわからないという方がたくさんいます。
その場合は、迷わず、エンディングノートの記入から始めてください。
エンディングノートは市販のものでも、ネット上でダウンロードしたものでも構いません。
まずは、自分自身の頭の中を整理するために、じっくりと記入してみてください。
単身者の場合は、特に財産管理、葬儀、お墓、遺品整理が重要項目となります。
また、必須の項目としては、「介護が必要になったときや入院したとき」、あるいは「認知症になったときにどうするのか」、「もしものときに誰に連絡すればいいのか」です。
エンディングノートの記入でわからないことが出てきたときは、家族や友人知人等、身近な人に聞いてみてください。
あるいは相続・葬儀・介護の専門家や終活を実践している団体に相談してみてください。
ヒントを教えてもらえると思います。
エンディングノートの記入が終わりましたら、いざ実践、終活のスタートです。
せっかくエンディングノートの記入が終わっても、実践しなかったら、絵に描いた餅で終わります。
実践あるのみです。
項目ごとに見ていきましょう。
1.財産管理
単身者の場合は、遺言がおすすめです。
特に公正証書遺言の作成をおすすめします。
相談するのは、公証役場でもいいですし、行政書士や司法書士等の専門家でもよろしいかと思います。
また、生前贈与を活用するのも検討の価値はあります。
また認知症対策として、任意後見契約の締結もおすすめします。
2.葬儀
葬儀に関しては、費用面で簡素化が進んでいるため、家族葬を選択する方が増えています。
良心的な葬祭業者の選択が重要となります。
3.お墓
お墓に関しては、お墓に入るのか、入らないのかをまず決めてください。
決まれば、どの選択をするのか決めることです。
4.遺品整理
亡くなってからでは遺族に負担がかかります。
生きている間に、少しずつ整理しておきましょう。
以上の項目と同時に生活面を見直しましょう。
5.生活面
単身者にとって重要なことは外部とのネットワークの強化です。
外部とのつながりを増やすためには、有償や無償のサービスを利用することです。
単身者が在宅で急変しても、すぐには見つけてもらえません。
なので、毎日配達をしてくれる業者を利用することで、いざというとき、配達物が溜まっていれば、異変に気が付き、早期発見される可能性が高まります。
具体的には、新聞や牛乳や弁当等の食料品の配達です。
また、介護サービスを利用していれば、定期的に連絡を取るので、安否確認につながります。
見守り代行サービスの活用もおすすめです。
安否確認装置の導入を検討してみるのもよろしいかと思います。
終活を行うことは孤独死対策にもつながります。