1.孤独死と障害者とは |
先日、80代の母親と同居している50代の精神疾患を抱えている娘の記事が掲載されていました。
母親の死亡後、娘はひとり暮らしをしていましたが、孤独死したという内容です。
8050問題から起こりうる現実であり、大変な悲劇です。
ではなぜ、この娘は孤独死したのでしょうか?
孤独死の三大原因である、健康管理、ネットワークづくり、財産管理の点から考察してみます。
健康管理面では、娘は精神疾患を抱えているわけですから、病院への通院も必要となってくるわけです。
母親が健在の時は、母親と一緒に通院して、薬の処方をうけており、薬により、ある程度、精神的には安定していたと思われます。
ところが、ひとり暮らしになったことにより、病院への通院も行くことが困難になったと思われます。
そのため、服薬せず、精神的に落ち着きがなくなり、自分をコントロールできなくなったのではないでしょうか。
ネットワークづくりの面では、母親や娘に親戚・友人・地域・介護関連のつながりがあれば、孤独死を防止できる可能性はありました。
しかし、残念ながら、つながりが希薄であったか、あるいはまったくなかったのではないでしょうか。
困ったときに相談できる相手を確保しているだけでも全く状況が変わったはずです。
ましてや、娘の状況からしても、周囲のサポートが必要であったわけですから、余計に悔やまれます。
財産管理面では、母親が金銭管理をしていたのでしょうが、娘にはそれだけの能力はなかったのでしょうか。
生前に成年後見制度の活用や遺言の作成等の生前対策が必要でしたが、そのような制度も活用することがなかったのではないでしょうか。
専門家による支援を受けていれば、財産管理のみならず、日常生活への必要なサポートや就労や居場所づくり等も相談できたはずですし、対策を立てることができたはずです。
いずれの面からも、生前の対策が不十分であったことが見受けられます。
障害を持つ子が自立して一人で暮らしていくというのは、現実には甘くないです。
障害を持つ人は、世の中のきびしさを知らず、考え方が甘い人が大半です。
障害の程度にもよりますが、常に誰かのサポートが必要です。
ですから、サポートがなければ、親亡き後、障害を持つ人は、孤独死へと向かってしまうわけです。
障害を持つ子が孤独死しないために今からできることは何かを考えてみることが重要です。