1.孤独死と介護難民とは |
「2025年問題」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
団塊の世代が75歳を迎えるため、国民の5人に1人が75歳以上という割合になることから、要介護者が増大し、介護サービスを受けたくても受けることができなくなる人が増えます。
そのように介護サービスを必要としていても受けることができない人を介護難民といいます。
介護難民が増大する理由としては、
1.介護施設が不足
2.介護職員の不足
3.老後破産や貧困問題
以上があげられます。
特に介護に担い手である介護職員が不足しているのはご存じのとおりです。
介護施設が求人広告を出しても人が集まらないこともあり、施設としても人数を増やしたくてもできず、定員以下でしか預かることができないと嘆くところもあります。
今や政府もそのような介護に関する危機感から、外国人労働者の受け入れ拡大に積極的になっています。
今後、外国人のヘルパーや施設の職員を目にする機会も増えてくるのではないでしょうか。
また、サービスを受ける側にも老後破産や貧困問題が関わります。
介護が必要な方は、現在の年金収入や預貯金等の資産状況に応じて、介護サービスを利用することが重要です。
ちなみに有料老人ホームを利用する場合、月に20~25万円前後かかります。
年金収入で賄える方は問題ありませんが、不足する場合は貯金が目減りしますので、その点も考慮する必要があります。
また、特別養護老人ホームは、有料老人ホームの半額程度で済みますが、定員も少なく、入所するまでに時間がかかりますので、注意が必要です。
高齢で、お金がないとなると、自分達で介護するしかなくなり、老老介護をする世帯も増えます。
老老介護は親子であれ、夫婦であれ、長期間にわたると共倒れになる可能性もあります。
一人暮らしであれば、孤独死へとつながります。
老後の資産防衛を若いうちから考えておかないと、介護が必要となったときに大変な状況となります。
人生100年時代といわれますが、介護が必要となっても介護サービスを受けることができない状況が待ち受けるきびしい時代であるという認識を持たないといけません。